色恋いろこい粉雪こなゆき

柴咲しばさきコウこう

• 野のに咲さき冬ふゆ耐たえる花はな

  在原野盛開抵禦寒冬的花朵

• 一人ひとりきりで震ふるえていたら

  獨自一人顫抖

• あなたが拾ひろってくれた

  你將我拾起

• そのまなざし 深ふかすぎた

  那眼神 好深遂

• 踏ふみつけられて しおれそうで泣ないていた

  被踐踏好像枯萎般哭泣了

• 心こころ通かよわせ めぐるあたたかさ

  讓內心相通 轉動的溫暖

• 粉雪こなゆき舞まい降ふる静しずかな路面ろめん

  細雪紛飛降臨寧靜路面

• 暗くらがりを踊おどり歩あるいた

  在黑暗中跳舞

• 小ちいさな指先ゆびさき そっと引ひき寄よせ

  小小的指尖悄悄地拉近

• 紅色べにいろに染そまる頬ほほ

  紅色染上臉頰

• 枯かれゆく木々きぎを見みつめて

  凝視著漸漸枯萎的林蔭

• 幾度いくどとなく 時ときやり過すごす

  沒幾回 光陰飛逝

• 誰だれかが教おしえてくれた

  曾有人告訴我的

• もうあの日ひは 戻もどらない

  已經無法回到那一天

• 踏ふみつけられることに慣なれていた花はなも

  連習慣被人踐踏的花朵

• かえらぬ愛あいに胸むねが痛いたみだす

  也會為無法回頭的愛而心痛

• 会あいたくて どうして忘わすれたくて

  想見你 為何想忘掉

• 眼めを閉とじて思おもいふさぐ

  閉上眼盡是回憶

• 小ちいさな指先ゆびさき そっとからませ

  小小的指尖 悄悄的纏繞

• 悲かなしみに染そまる頬ほほ

  悲傷沾染著臉頰

• 色恋いろこい舞まう風かぜざわめく通とおり

  彩色愛情飛舞隨風沙沙作響

• 眺ながめては身みをそらして

  彎著身軀凝視

• 重かさねた手てと手てを そっと引ひき寄よせ

  手疊著手 悄悄的拉近

• 口元くちもとで温あたためる…

  用唇去溫熱…

• 泣なきだす程ほどの恋こいしさは過すぎて

  歷經開始哭泣的思慕

• また一人ひとり 歩ほを進すすめる

  又獨自一人前進

• 今いまはこの場所ばしょで灰色はいいろ景色けしき

  現在這地方是灰色景致

• 行いく先さきは人ひとのなみ

  去處是人潮

• 粉雪こなゆきが舞まいおちる…

  細雪飛舞紛落…