心魂しんこんの在処ありか

心魂所在之處

へし切きり長谷部はせべ(新垣あらがき樽助たるすけ)、宗三そうさん左さ文字もんじ(泰たい勇気ゆうき)、薬研やげん藤四郎とうしろう(山下やました誠一郎せいいちろう)

• 薄うす羽ばねに忍しのばせた憧あこがれ

  潛於纖薄翅膀的憧憬

• 空そら舞まう術すべを代償だいしょうとし、

  以飛舞之術作為代價

• 美うつくしい衣ころも纏まとう蝶々ちょうちょう

  身披華美衣裳的蝴蝶

• (いつかに) 正ただしさなんて (少すこしの) わからないまま

  (不知不覺) 縱然未知 (把些許的) 何為正義

• (期待きたいを) あふれる想おもいを (胸むねの中なか)

  (期待之情) 仍把溢出思念 (刻印胸中)

• 只ただ、水面みなもをたゆたう波紋はもんのように

  只是，有如水面上搖曳的漣漪一樣

• 定さだまりきらぬ我わが心こころよ

  我無法安定下來的內心啊

• (その姿すがたを写うつして) 何度なんども消きえてった

  (映照出的那身影) 不論幾次仍是稍縱即逝

• 口くちから紡つむがれる言ことの葉は達たちが 語かたる真意しんいはその蔭かげへと

  口中交織出的言語所構成的本意 在那樹蔭之下悄悄凋零

• 密ひそやかに積つもりゆく (静寂せいじゃくが響ひびく場所ばしょで)

  不為人知地堆積起來 (於寂靜迴響之處)

• 無骨ぶこつな力ちからは誰だれのため?

  如此武勇的力量是為了誰呢?

• 理由りゆうを探さがし求もとめるのは

  即使明瞭探求理由根本毫無意義

• 無意味むいみな事ことと知しっていても尚なお

  卻仍然繼續追尋下去

• (いつかは) 内うちに宿やどした (来くるのか) 決意けついを照てらす

  (你有一天) 柔柔照耀著 (會回來嗎) 棲於體內的決心

• (ここまで) こぼれる光ひかりよ (導みちびいて)

  (直到此處) 溢出的光芒啊 (引導我吧)

• 幾重いくえにも枝分えだわかれし運命うんめいを 再ふたたび辿たどる事ことの重おもさ

  重新踏上分歧幾途的命運 這份難以承受的沈重

• (眼めを伏ふせてなお残のこる) 紅あかき焔ほむらの色いろ

  (縱使低頭卻仍殘留眼內) 嫣紅之焰的色彩

• 零こぼれた吐息といきは白しろく寒空さむぞらへ 想おもいと共ともに溶とけていった

  吐出的嘆息與我的思念 在嚴寒的蒼穹裡一同融化

• 廻めぐり廻めぐる時空じくうで (際きわやかな念おもい馳はせゆく)

  在這循環往覆的時空裡 (顯然的思慕趨向遠方)

• (いつかは) 内うちに宿やどした (来くるのか) 決意けついを照てらす

  (你有一天) 柔柔照耀著 (會回來嗎) 棲於體內的決心

• (ここまで) こぼれる光ひかりよ (導みちびいて)

  (直到此處) 溢出的光芒啊 (引導我吧)

• 嗚呼ああ、胸むねの奥底おくそこへと潜ひそむモノもの 異ことなる魂たましいの熱あつさよ

  啊啊，潛藏於內心深處之物 相異之魂的熾熱啊

• (曇くもる心こころを受うけて) 鈍色にびいろに輝かがやく

  (接受這顆幽暗的內心) 然後閃耀出一片墨灰色彩

• やがて蕾つぼみはその想おもいを受うけて 花嵐はなあらしを吹ふかせるだろう

  最後這顆花蕾也會載著那份思念 然後吹起陣陣櫻風吧

• 密ひそやかに積つもりゆく (今いまは静しずかに)

  不為人知地堆積起來 (此刻只是靜靜地)

• 想おもいに (さぁこれから) 触ふれよう (見送みおくろうか)

  觸碰這份思念吧 (從此開始 來一起目送吧)

• 心こころに (留とどめ置おいた) 届とどけよ (あぁ、孤独こどくに啼なく過去かこ)

  願它能傳達心中(殘留於此 孤獨啼叫的過去)