欠かけた月つき

宮脇みやわき詩音しおん

• 夜空よぞらに泳およぐ月つきだって

  遨遊夜空的明月

• 手てを伸のばせば届とどくの

  伸手便可觸及

• そっと触ふれてみた 温あたたかくて

  試著輕輕觸摸 暖暖地

• じんわり吸すい込こまれた

  漸漸地被其吞噬而著迷

• 増ふえてく足跡あしあと 窓まどから見みる景色けしきも

  逐漸增加的腳印 連窗外看去的景象

• 無表情むひょうじょうに流ながれながら

  面無表情地流逝

• 両手りょうてからこぼれていく

  從指間溜走

• ゆらゆら揺ゆれてた 知しらずにいた

  搖搖晃晃 不經意地

• この手てで触ふれてみるまで

  直到親手觸摸為止

• 欠かけた月つきの下した 散ちらばったモノもの

  缺月下四散的碎片

• 拾ひろい集あつめて確たしかめたい その全すべてを

  好想收集起來確認這一切

• 静しずかに眠ねむる雲くもだって

  沉靜安眠的雲朵

• 手てを伸のばせば届とどくの

  伸手便可觸及

• 冷つめたかった空そら 柔やわらかくて

  涼爽的天空 柔軟地

• 心地ここちよくなっていく

  心情跟著好起來

• 栞しおりをはずして めくるたび流ながれてく

  每回取下書籤 翻頁隨之流逝的

• 時間じかん(とき)の中なかで 増ふえた傷きずを

  時光所積累的創傷

• 両手りょうてで塞ふさいでくれた

  填滿了雙手

• ゆらゆら眺ながめた 掴つかんでみた

  搖搖晃晃遠目望去 試著捕捉

• 思おもっていたより綺麗きれいで

  因為比想像中的還要美麗

• 誰だれかに伝つたえたくなったけれど

  雖想將這份美麗傳達給某人

• 三日月みかづきが形かたちを変かえてく その夜よるまで

  在新月開始盈缺的夜晚之前

• いつから 全すべてを分わかっているつもりで

  何時開始 以為知道了一切

• 創つくり出だした想像そうぞうだけ

  其實只是自我幻想罷了

• 信しんじてきていたんだろう

  大概變得信任了吧

• ゆらゆら揺ゆれてた 知しらずにいた

  搖搖晃晃 不經意地

• この手てで触ふれてみるまで

  直到親手觸摸為止

• 欠かけた月つきの下した 散ちらばったモノもの

  缺月下四散的碎片

• 拾ひろい集あつめて確たしかめたい

  好想收集起來確認這一切

• ゆらゆら眺ながめた 掴つかんでみた

  搖搖晃晃遠目望去 試著捕捉

• 思おもっていたより綺麗きれいで

  因為比想像中的還要美麗

• 誰だれかに伝つたえたくなったけれど

  雖想將這份美麗傳達給某人

• 三日月みかづきが形かたちを変かえてく その夜よるまで

  在新月開始盈缺的夜晚之前