春はる擬もどき

仿春

やなぎなぎ

• 探さがしに行ゆくんだ そこへ

  朝向那裡啟程尋找吧

• 空欄くうらんを埋うめ 完成かんせいした定理ていり

  填滿空白的欄位 已完成的定理

• 正ただしい筈はずなのに

  明明應該是正確的

• ひらりひら からまわる

  卻輕快地空轉著

• 未来みらいは歪いびつで

  走樣的未來

• 僅わずかな亀裂きれつから いくらでも縒よれて

  因為細小的龜裂 無止盡地產生皺折

• 理想りそうから逸それていくんだ

  逐漸從理想偏離下去

• ぬるま湯ゆが

  聽見了平穩的日常

• すっと冷さめていく音おとがしてた

  轉眼間失去了溫度的聲音

• 道みちを変かえるのなら

  要改變道路的話

• 今いまなんだ

  就是現在

• こんなレプリカれぷりかは いらない

  這樣的複製品 我不需要

• 本物ほんものと呼よべるものだけでいい

  我只需要被稱為真物的東西就好

• 探さがしに行ゆくんだ そこへ

  朝向那裡啟程尋找吧

• 「でもそれは 良よく出来できたフェアリーテイルふぇありーているみたい。」

  「但那就像是精心編織的童話一般。」

• 答こたえの消きえた 空欄くうらんを見みつめる

  答案的消失 凝視著空白的欄位

• 埋うめた筈はずなのに

  明明應該已經填滿了

• どうしても 解わからない

  不管怎樣都無法解釋

• 綺麗きれいな花はなは大事だいじに育そだてても

  就算將美麗的花朵小心翼翼地栽培

• 遠慮えんりょない土足どそくで

  也會被魯莽且穿著鞋子的腳

• 簡単かんたんに踏ふみ躙にじられた

  輕而易舉地踐踏

• 降ふり積つもる白しろに

  降下並沈積的白雪

• 小ちいさな芽め 覆おおわれてく

  逐漸將微小的芽覆蓋住

• 遠とおい遠どおい春はるは

  極為遙遠的春天

• 雪ゆきの下した

  在雪之下

• 見みえないものはどうしても

  看不見的東西不管怎樣

• 記憶きおくから薄うすれてしまうんだ

  都會從記憶中淡去

• 探さがしに行ゆく場所ばしょさえも 見失みうしなう僕ぼくたちは

  連啟程尋找的場所都跟丟的我們

• 気付きづかず芽めを踏ふむ

  會不經意地將芽踩踏

• 思おもい出でを頼たよりに創つくってた花はなはすぐ枯かれた

  為了依靠回憶而創造的花朵瞬間

• 足元あしもとには気きづかずに

  在未注意到腳步下枯萎

• 本物ほんものと呼よべる場所ばしょを

  被稱為真物的場所

• 探さがしに行ゆくのは きっと

  啟程去尋找 一定

• 今いまなんだ

  就是現在

• こんなレプリカれぷりかは いらない

  這樣的復製品 我不需要

• 本物ほんものと呼よべるものだけでいい

  我只需要被稱為真物的東西就好

• 探さがしに行ゆくから 君きみを

  因為啟程尋找你

• 「ありがとう 小ちいさな芽め 見みつけてくれたこと。」

  「謝謝你為我找到了細小的芽。」

• 君きみはつぶやいた

  你如此低聲細語道