つじつま合わせに生まれた僕等
amazarashi
松岡結城
つじつま合 わせに生 まれた僕等
amazarashi
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遠い国の山のふもと この世で一番綺麗な水が湧いた
在某個遙遠國度的山麓下，湧出世上最乾淨的泉水
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やがてそれは川になり そこに群れを作った魚を
終於水匯流成河，魚群與此聚集生活
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腹を空かした熊が食べて 猟師が熊の皮をはいで
魚被餓著肚子的熊捕食，熊被獵人捉來剝皮
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それを市場で売りさばいて 娘の為に買った髪飾り
毛皮被拿到市場上兜售，獵人替女兒買了個髮飾
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悪い人間がやってきて 全部奪ってしまったのは
壞人突然到來，將一切奪走時
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歴史のちょうど真ん中辺り 神様も赤ん坊の時代
剛好是歷史的正中間左右，連神都還是嬰兒的時代
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母親のこぼした涙が 焼けた匂いの土に染みて
母親滴落的淚水，滲進充滿燒焦味的泥土
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それを太陽が焦がして 蒸発して出来た黒い雨雲
陽光炙射著泥土，淚水因此蒸發向上凝結成黑色的積雨雲
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その雲は海を越えた砂漠に 5ヶ月ぶりの雨を降らせた
那朵雲飄洋過海來到沙漠，降下暌違五個月的雨水
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雨水飲んで生き延びた詩人が 祖国に帰って歌った詩
喝了雨水得以存活的詩人，回到祖國謳唱出詩歌
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それを口ずさんだ子供達が 前線に駆り出される頃
跟著琅琅上口的孩子們，被驅使著來到戰場前線時
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頭を吹き飛ばされた少女が 誰にも知られず土に還る
頭被即轟的少女，無人知曉的迴歸塵土了
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そこに育った大きな木が 切り倒されて街が出来て
在那塊土地生長的大樹，被砍倒後建造了街鎮
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黒い煙が空に昇る頃 汚れた顔で僕等生まれた
黑煙裊裊飄至空中的時候，我們帶著髒汙的臉出生了
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善意で殺される人 悪意で飯にありつける人
有被善意殺害的人，也有因惡意而得以分一杯羹的人
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傍観して救われた命 つじつま合わせに生まれた僕等
也有因旁觀而得救的生命，我們合情合理的誕生了
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高層ビルに磔の 価値観は血の涙を流す
在高樓大廈上接受十字架極刑的價值觀，淌下血之淚水
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消費が美徳の人間が こぞって石を投げつけるから
因為視消費為美德的人類，聚集起來對它投以亂石
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金にもならない絵をかいた 絵描きは筆をへし折られて
畫了賺不到錢的畫，畫家索性折斷畫筆
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見栄っ張りで満員の電車が 走る高架下で暮らしている
故作姿態的住在以滿電車經過的高架橋下
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喜怒哀楽をカテゴライズ 人に合わせて歌が出来て
將喜怒哀樂分門別類，配合每個人做出歌曲
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悲しい時はこの歌を 寂しい奴はあの歌を
悲傷的時候就聽聽這首歌吧，寂寞的人就聽那首歌吧
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騙されねーと疑い出して 全部が怪しく見えてきて
一開始覺得「誰會被騙啊」，一切竟都顯得可疑起來
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人を信じられなくなったら 立派な病気にカテゴライズ
於是在無法相信任何人之後，就被歸類為一種病
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不健康な心が飢えて 悲劇をもっと と叫んでいる
不健康的心靈渴望著、吶喊著，給我更多悲劇
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大義名分が出来た他人が やましさも無く断罪する
被主張大義思想的某人，毫無悔意地妄下罪名
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人殺しと誰かの不倫と 宗教と流行の店と
殺人和與他人的不倫關係，宗教和流行的店
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いじめと夜九時のドラマと 戦争とヒットチャートと
霸凌和晚間九點的連續劇，戰爭和唱片排行榜
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誰もが転がる石なのに 皆が特別だと思うから
明明同樣都是地上滾落的小石子，每人卻都堅信自己的獨特
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選ばれなかった少年は ナイフを握り締めて立ってた
所以未被選中的少年才會，緊握刀子站立著
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匿名を決め込む駅前の 雑踏が真っ赤に染まったのは
車站前早已被匿名的人群被染的一身鮮紅是因為
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夕焼け空が綺麗だから つじつま合わせに生まれた僕等
黃昏的天空太美麗，我們合情合理的誕生了
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ふざけた歴史のどん詰まりで 僕等未だにもがいている
胡來的歷史來到死路，我們仍然垂死掙扎著
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結局何も解らずに 許すとか 許されないとか
到頭來甚麼都不了解，原諒 還是不原諒呢
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死刑になった犯罪者も 聖者の振りした悪人も
不管是被判死刑的犯人，還是偽裝聖者的壞人
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罪深い君も僕も いつか土に還った時
又或是罪孽深重的你我，總有一天回歸塵土之時
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その上に花が咲くなら それだけで報われる世界
若是那塊土地上能有花朵綻放，僅僅如此世界就能得到回報
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そこで人が愛し合うなら それだけで価値のある世界
若是在那裡人們能夠相愛，僅僅如此世界就有足夠價值
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だからせめて人を愛して 一生かけて愛してよ
所以我們至少要去愛人，花一生的時間去愛
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このろくでもない世界で つじつま合わせに生まれた僕等
在這個無聊透頂的世界裡，我們合情合理的誕生了
