冷凍れいとう睡眠すいみん

冷凍睡眠

amazarashi

• 冷ひえたコンクリートこんくりーと もたれて頬ほおを付つける

  倚靠著冰冷的混凝土 順勢將臉頰也貼上

• 目線めせんの先さき 西日にしびに漂ただよう埃ほこりを見みる

  視線的前方 是飄浮在夕陽里的塵埃

• 何なにを話はなすでも無なく 身動みうごきとれず

  沒什麼想說的話 身體也無法動彈

• 僕ぼくは下手へたな絵空事えそらごとばかりを ずっと空想くうそうする

  我不停地幻想著 拙劣的荒謬虛構

• 「もう助たすからないだろう」 君きみの父とうさんが言いう

  「看來是沒得救了」 你的父親說道

• 丁度ちょうどその時とき 眼めを細ほそめて笑わらう君きみを思おもい出だす

  恰好此刻 我想起了瞇起眼微笑的你

• 願ねがえば叶かなうっていう言葉ことばの空虚くうきょさだけが

  心想事成 唯獨這個詞的空虛感

• 僕ぼくの人生じんせいにそれからずっと ぶら下さがり続つづける

  將永恆地垂吊在 我剩餘的人生里

• 心臓しんぞうは動うごいたまま眠ねむり続つづける 君きみがもしも死しんだら

  就像植物人一樣沉睡著 要是你死了

• 僕ぼくも死しぬ事ことが出来できただろうか

  那我也會隨你而去吧

• あれから数ヶ月すうかげつ 食くうや食くわずの生活せいかつ

  從那以後的數月裡 我過著飽一頓飢一頓的生活

• 生いきながらに死しんでいるって意味いみでは僕ぼくも同おなじだ

  活著卻如同死去 這句話說的就是我

• この世界せかいからの逃避とうひばかり考かんがえるのが 癖くせになり始はじめた頃ころに

  當考慮如何逃避這個世界 成為一種習慣的時候

• 保険ほけん会社がいしゃの新商品しんしょうひん

  保險公司推出了新商品

• テレビてれび ラジオらじお ネットねっとに 最近さいきん目めにするコピーこぴー

  最近總能在電視 電台 網絡看到廣告標語

• 「睡眠中すいみんちゅうに増ふえる預金よきん」 冷凍れいとう睡眠すいみん

  「在睡眠中增加存款」 冷凍睡眠

• 未いまだ消きえぬ鮮明せんめいな美うつくしき日々ひびの色いろと

  還未消退的鮮明美麗的歲月色彩和

• 幾いくら願ねがってみても決けっして叶かなわない事こと

  無論如何祈求都不會實現的願望

• 分わかっているが時ときは絶たえた既すでに手遅ておくれ

  雖然我都理解但時機已過為時已晚

• だからいっそ全部ぜんぶ忘わすれて眠ねむらせてくれ

  所以乾脆就讓我全部遺忘然後睡去吧

• 延命えんめい措置そちによりただ続つづく寝息ねいきも

  依靠延長生命措施而延綿沉睡的呼吸

• 後うしろ髪がみ引ひかれるだけの断たち切きれない糸いと

  就像是戀戀難捨不忍切斷的線

• 堪たえ難がたい 悪夢あくむみたい もう忘わすれたい

  難以忍受 噩夢一般 好想忘了一切

• いや 忘わすれない 分わからない おやすみなさい

  不 無法忘卻 我不明白 晚安

• それから六ろく十じゅう年ねん 僕ぼくは眠ねむり続つづけて

  此後的六十年 我一直在沉睡

• 月日つきひは文字通もじどおりの悪夢あくむとして過すぎて

  光陰如字面上的惡夢一樣稍縱即逝

• 流転るてんする万物ばんぶつは 無愛想ぶあいそうで 冷さめ冷ざめとした態度たいどだが

  雖然流轉的萬物 帶著簡慢的冷漠態度

• 僕ぼくに取とっては未いまだ恩人おんじんで

  但對我來說依然是恩人

• あらゆる景色けしきが変かわり 君きみの病院びょういんも無なくなり

  所有景色都已變遷 你住的醫院也已經沒了

• 始はじめは苦労くろうした暮くらしも 今いまではなんとかやってる

  剛開始的艱苦生活 現在也稍許起色了

• 晴はれ晴ばれしい気持きもちで 新あたらしい人生じんせいをやり直なおす

  我以開朗的心態 重新開始新的人生

• 君きみの事ことは忘わすれたよ ってそんなわけはない

  我已經忘了你哦 這當然是不可能的

• 美うつくしい様々さまざまには魂たましいが宿やどり

  靈魂寄宿在真善美之中

• その根底こんていの連結れんけつで「美うつくしい」は連つらなり

  其根底的互相聯結形成了「美」

• 例たとえば夕暮ゆうぐれに望郷ぼうきょうが蘇よみがえる様ように

  譬如在日暮時分像思鄉之情復甦一般

• 美うつくしい様々さまざまが君きみの面影おもかげを呼よび

  所有的美好喚起你的面容

• その儚はかなさに脅おどされ続つづける日々ひびの果はてに

  在抵達被這份脆弱所威脅的歲月盡頭之後的末尾

• 行いき着つくどん詰づまりはやはり生いき死しにの闇やみ

  果然是生和死的黑暗

• 人ひとは喪失そうしつを許容きょよう出来できる生いき物ものだ

  人類是能容許喪失的生物

• だが逃にげ出だした僕ぼくはその限かぎりではない

  但逃跑的我並非如此

• 未いまだ消きえぬ鮮明せんめいな美うつくしき日々ひびの色いろと

  還未消退的鮮明美麗的歲月色彩 和

• 幾いくら願ねがってみても決けっして叶かなわない事こと

  無論如何祈求都不會實現的願望

• 分わかっているが時ときは絶たえた既すでに手遅ておくれ

  雖然我都理解但時機已過為時已晚

• だからいっそ全部ぜんぶ忘わすれて眠ねむらせてくれ

  所以乾脆就讓我全部遺忘然後睡去吧

• 延命えんめい措置そちによりただ続つづく寝息ねいきも

  依靠延長生命措施而延綿沉睡的呼吸

• 後うしろ髪がみ引ひかれるだけの断たち切きれない糸いと

  就像是戀戀難捨不忍切斷的線

• 堪たえ難がたい 悪夢あくむみたい もう忘わすれたい

  難以忍受 噩夢一般 好想忘了一切

• いや 忘わすれない 分わからない おやすみなさい

  不 無法忘卻 我不明白 晚安

• すっかり抜ぬけ殻がらになり 歩あるく並木道なみきみち

  在完全變為空殼的 植樹人行道上

• 幻覚げんかくか 君きみにそっくりな女おんなの子こを見みる

  我看見和你長得一模一樣的女人 是幻覺嗎

• 休日きゅうじつの陽射ひざし 賑にぎやかに笑わらうその声こえに

  假日的陽光 那爽朗的笑聲

• 限かぎりなく 確信かくしんに 近ちかい 君きみの 面影おもかげを 見みる

  讓我更加地確信了 我看見你的容顏

• やおら女おんなの子こが駆かけ寄よって抱だきついた

  女人從容地跑過來摟住了我

• 受うけ止とめた そのしわしわの両手りょうてに咲さいた

  我接受她 在她那雙滿是皺紋的手中綻放

• あの笑顔えがおはまるで懐なつかしの絵画かいがか

  她的笑臉彷彿是幅懷舊的畫啊

• 互たがいに目めを細ほそめて笑わらう顔かおは まさに僕ぼくの希望きぼうだ

  互相瞇起眼微笑的臉龐 正是我的希望

• それこそが僕ぼくの希望きぼうだ 夢ゆめにまで見みた僕ぼくの希望きぼうだ

  那才是我的希望 連夢中都會出現的希望

• これこそが僕ぼくの希望きぼうだ 失うしなった僕ぼくの希望きぼうだ

  這才是我的希望 我曾失去的希望

• 未いまだ消きえぬ鮮明せんめいな美うつくしき日々ひびの色いろと

  還未消退的鮮明美麗的歲月色彩 和

• 幾いくら願ねがってみても決けっして叶かなわない事こと

  無論如何祈求都不會實現的願望

• 分わかっているが時ときは絶たえた既すでに手遅ておくれ

  雖然我都理解但時機已過為時已晚

• だからいっそ全部ぜんぶ忘わすれて眠ねむらせてくれ

  所以乾脆就讓我全部遺忘然後睡去吧

• 延命えんめい措置そちによりただ続つづく寝息ねいきも

  依靠延長生命措施而延綿沉睡的呼吸

• 後うしろ髪がみ引ひかれるだけの断たち切きれない糸いと

  就像是戀戀難捨不忍切斷的線

• 堪たえ難がたい 悪夢あくむみたい もう忘わすれたい

  難以忍受 噩夢一般 好想忘了一切

• いや 忘わすれない 分わからない どうすればいい?

  不 無法忘卻 我不明白 該如何是好?

• 冷ひえたコンクリートこんくりーと もたれて頬ほおを付つける

  倚靠著冰冷的混凝土 順勢將臉頰也貼上

• 目線めせんの先さき 西日にしびに漂ただよう埃ほこりを見みる

  視線的前方 是飄浮在夕陽里的塵埃

• 何なにを話はなすでも無なく 身動みうごきとれず

  沒什麼想說的話 身體也無法動彈

• 僕ぼくは下手へたな絵空事えそらごとばかりをずっと空想くうそうする

  我不停地幻想著 拙劣的荒謬虛構

• 冷ひえたコンクリートこんくりーと もたれて頬ほおを付つける

  倚靠著冰冷的混凝土 順勢將臉頰也貼上

• 目線めせんの先さき 西日にしびに漂ただよう埃ほこりを見みる

  視線的前方 是飄浮在夕陽里的塵埃

• 何なにを話はなすでも無なく 身動みうごきとれず

  沒什麼想說的話 身體也無法動彈

• 僕ぼくは下手へたな絵空事えそらごとばかりをずっと空想くうそうする

  我不停地幻想著 拙劣的荒謬虛構

• 下手へたな絵空事えそらごとばかりをずっと空想くうそうする

  不停地幻想著拙劣的荒謬虛構

• 下手へたな絵空事えそらごとばかりをずっと空想くうそうする

  不停地幻想著拙劣的荒謬虛構