

大人
カンザキイオリ

站長
大人
カンザキ イオリ
-
ある朝目覚めると 俺は大人になっていた
某天早晨醒來時 我成為了大人
-
声も枯れて シワも増えて 目の下にクマが出来ている
聲音嘶啞 皺紋增加 眼睛下面也跑出了黑眼圈
-
少しばかりの筋肉と 肩幅も少しついたらしい
些許的肌肉 肩膀的寬度也多了不少
-
部屋の隅に転がる靴下 その隣で異臭を出すゴミ袋
滾落在房間角落中的襪子 在那旁邊發出異臭的垃圾袋
-
「あの頃は本当にごめん」 そう言ってくれた昔のやつら
「那個時候真的很抱歉」 這麼對我說的以前的傢伙們
-
あの時裏切ったのは あいつじゃなくて俺だったじゃないか
那個時候背叛我的 不是那傢伙 而是我吧
-
なのになかったことにして 「なあ元気か?」って何言ってんだよ
然而卻當作沒有發生過 「喂有精神嗎?」到底在說什麼啊
-
癒えてない傷に蓋ができるほど 俺は大人にはなっちゃいない
像是沒有在治癒好的傷口上結痂般 我還沒成為大人
-
俺は偏屈な人間なのに 上司はいつでも飯を奢った
我明明是性格乖僻的人類 但上司總是請我吃飯
-
うまそうに飯を食う俺を 上司はいつだって可愛がった
上司總是疼愛著 吃得很香的我
-
恩返しがしたい そう思う時に限って手遅れだ
想要報答 當這麼想時已經為時已晚了
-
恩を売るだけ売り付けて 一体何で愛を伝えりゃいい
只賣人情地強行推銷 到底要用什麼來傳達愛才好
-
過ぎ去ったもの全てが許せない
無法原諒已經消逝而去的所有一切
-
夢よ 早く覚めろ
夢啊 快點醒來吧
-
大人になって分かった ことなんて単純だ
成為了大人後便明白了 事情是如此單純
-
夏は暑くて 冬は寒いこと
夏天十分炎熱 冬天十分寒冷
-
妄想だって思った
即使是妄想也想到了
-
この感情の全てに 名前があるということ
這份感情的全部都擁有名字
-
死ぬとか生きるとかそんなことより 明日の飯どうしよう
死去之類的活著之類的 比起這些事 明天的飯該怎麼辦呢
-
感受性なんてもの捨て去って 今は今に死に物狂い
捨去感受性之類的東西 現在正在不顧死活
-
休みは一人で風俗行って 安い居酒屋で吐くほど飲んで
休假時一個人去風俗店 在便宜的居酒屋裡喝到吐出來
-
会社で出来た仲間と 下ネタ言い合う一週間
在公司裡和交到的夥伴一個禮拜互相說著黃段子
-
あるとき突然涙が出できて 一歩も前に歩けなくて
某個時候眼淚突然流了出來 無法再向前邁出一步
-
誰もが俺を心配して 慰めてくれてなんて俺は幸せ者だ
無論是誰都在擔心我 願意安慰我 我是多麼幸福的人啊
-
幸せ者だ だから早く 夢から覚めろ
幸福的人啊 所以快點 從夢裡醒過來吧
-
立ち止まる勇気を認めない
不承認止步不前的勇氣
-
自分が 心底嫌いだ
打從心底討厭自己
-
大人になって分かった ことなんて単純だ
成為了大人後便明白了 事情是如此單純
-
夢は叶うこと 努力は報われること
要實現夢想 努力就會有所回報
-
一人は寂しいこと 二人は気まずいこと
一個人會感到寂寞 兩個人會有不愉快
-
人間は難しいこと
人類還真是難當啊
-
やっぱりそうだよな
果然是這樣子呢
-
もう二度と子供には戻れないんだ
已經無法再回到孩子的時候了啊
-
大人たちが犯罪を起こす理由がやっと分かったよ
終於知道了 大人們犯罪的理由
-
苦しくて寂しい夜は誰にだってあるよ
無論是誰都有過痛苦寂寞的夜晚啊
-
「あの頃は本当にごめん」 そう言ってくれた昔のやつら
「那個時候真的很抱歉」 這麼對我說的以前的傢伙們
-
あの時裏切ったのは あいつじゃなくて俺だったじゃないか
那個時候背叛我的 不是那傢伙 而是我吧
-
でも嬉しいよ だって俺はずっと あいつを気にしてた
但是我很開心啊 因為我一直 在意著那傢伙
-
大人になるまでずっと 子供のままでずっと
直到成為大人為止 一直都還是個孩子
-
シワが出来るまでずっと 髪が痛むまでずっと
直到長出皺紋為止 直到髮質受損為止
-
肌が荒れるまでずっと 息が切れるほどずっと
直到肌膚粗糙為止 像是死去般
-
時間が全てを解決するって 実際ある話なんだな
「時間會解決一切」 是實際存在的話吧
-
俺は大人なんだ だから言うよ
我是大人啊 所以才要說出口
-
ごめんなさい
對不起
-
会いたかったよ
好想見你啊
-
大人になって分かった ことなんて単純だ
成為了大人後便明白了 事情是如此單純
-
人は醜くて 人は優しいこと
人是醜陋的 人是溫柔的
-
心の奥に眠る憎悪が
在內心深處沉睡的憎惡
-
剥がれ落ちても 何も変わらない
即使剝落也毫無改變
-
大人になって分かったんだ
成為了大人後便明白了
-
二度とは戻れないんだ
已經無法再回頭了