一角獣いっかくじゅう

獨角獸

吉澤よしざわ嘉代子かよこ

• 夜よるの橋はしを渡わたると 風かぜに交まざり聞きこえる

  渡過黑夜裡的橋 聽見夾雜在風裡的喧囂

• かたちの見みえない一角獣いっかくじゅう わたしの代かわりに鳴ないてる

  不見身形的獨角獸 在替我唱著歌

• どうやって言葉ことばにしたらいいのかわかんないよ

  不知道要如何用語言表達的這種心情

• 一日中いちにちじゅうかんがえても

  即使思考一整天也想不出來

• 誰だれかに会あいたいのにそれが誰だれだかわかんないよ

  明明想要見到某個人 雖然不知道是誰

• あなたじゃないのは確たしかなはずだけど

  不過那個人卻好像不是你

• 読よみかけの本ほんがあるうちは守まもられている気きがしていた

  讀完一本書的時候 總會覺得 自己是在被守護著的吧

• 知しらない国くにの主人公しゅじんこう 何度なんども姿すがたを変かえてゆく

  不知道未知國度的主人公 曾變換過幾次身形呢

• どうやって言葉ことばにしたらいいのかわかんないよ

  不知道要如何用語言表達的

• 一日中いちにちじゅうかんがえても

  即使思考一整天也想不出來

• 誰だれかに会あいたいのにそれが誰だれだかわかんないよ

  明明想要見到某個人 雖然不知道是誰

• あなたじゃないのは確たしかなはずだけど

  不過那個人卻好像不是你

• 花はなのかんむりを紡つむぎ夏なつを待まっていた

  等待著 用花冠編織的夏天

• 幼おさなきわたしにお別わかれのキスきすして

  用吻作為對年幼的我的告別

• あなたが見みせてくれた 夜明よあけの夢ゆめは

  你曾給我看過的 黎明時分的夢

• わたしの心こころの いちばん綺麗きれいな場所ばしょ

  永遠是我心裡 最美麗的地方

• 一角獣いっかくじゅう 鳴ないたら 迎むかえにきてよ

  獨角獸唱起歌的時候 就來接我吧

• ゆめの中なか ひとりぼっちのわたしは

  在夢裡 獨身一人的我

• ずっとあなたに会あいたい

  一直想見你啊