ハルノユキはるのゆき

春之雪

リリィりりぃ、さよなら。

• 春はるの雪ゆき ヒラヒラひらひらと 一片ひとひらの想おもいを隠かくして

  春之雪 飄揚灑落 每一片都暗藏思戀

• いつまでも いつまでも 届とどかない浅あさい夢ゆめのように

  永遠永遠 不管何時 都像無法傳達的淺夢一樣

• 小説しょうせつはここで終おわり

  小說在此結束

• 繰くり返かえし読よみすぎて 擦すり切きれたぼろいページぺーじ

  反反复复地讀著 磨損破舊的紙頁

• もう捨すててしまおうかな

  已經可以扔掉了吧

• 出来できもしないことさえも はしゃいで追おいかけた日々ひび

  就連有不能夠做到的事情 活潑亂跳追逐著的日子

• 制服せいふくの僕ぼくたちが この道みちを駆かけていく

  穿著制服的我們 在這條道路上奔跑

• つまらない見栄みえと意地いじと 後悔こうかいだけ覚おぼえて

  只記得無聊的虛榮和固執 以及後悔

• 「上手うまく大人おとなになれたかい?」どうか応こたえてくれ

  「有好好的成為大人嗎?」請回答我吧

• 会あいたくて 会あいたくて 気きがつけばまた春はるの匂におい

  想要見你 想要見你 發現的時候又充滿了春天的味道

• 何度なんどでも 何度なんどでも すり抜ぬけていく君きみの面影おもかげ

  無論多少次 無論多少次 悄悄擦過的你的模樣

• そうずっと もうずっと 呼よび続つづけている

  這樣一直 已經一直 不斷呼喚著

• いつかは消きえてしまうから

  總有一天會消失的吧

• 返かえす機会きかい失うしなった言葉ことばも あの楽譜がくふも

  失去了歸還的機會 話語也好 那份樂譜也好

• 時ときが止とまった僕ぼくさえも どこにたどり着つくだろう

  甚至連時間都停止了的我也好 究竟會去往哪裡呢

• 水面みなもが白しろく染そまって 同おなじ季節きせつが巡めぐるよ

  水面被白色沁染 同樣的季節在巡迴著

• 「ちゃんと幸しあわせになれたかい?」いつか教おしえてくれ

  「有好好的得到幸福嗎?」什麼時候才能告訴我

• 春はるの雪ゆき ヒラヒラひらひらと 一片ひとひらの想おもいを包つつんで

  春之雪 飄揚灑落 每一片都包裹思戀

• いつまでも いつまでも 届とどけたい君きみのその空そらへ

  永遠永遠 不管何時 都想要傳達給有你的天空

• そうずっと もうずっと 流ながれていった時間じかん

  這樣一直 已經一直 流走的時間

• いつかは死しんでしまうから

  總有一天會死掉吧

• たった一度いちどきりの花はなはやがて枯かれても

  就算只會綻放一次的花朵 不久就會枯萎

• 春はるが来くる度たびにまた逢あえるというらしい

  在春天再度到來的時刻 似乎還會再相見

• 人ひとごみの街中まちなかでもこの桜さくらの川辺かわべでも

  街上的人群也好 河川邊的櫻花也好

• 平等びょうどうに訪おとずれる終おわりと始はじまりを 優やさしく濡ぬらしていく

  開始與終結都是平等的 溫柔的浸濕了

• 春はるの雪ゆき ヒラヒラひらひらと 一片ひとひらの想おもいを許ゆるして

  春之雪 飄揚灑落 每一片都認可了思戀

• いつまでも いつまでも 届とどけたい君きみの空そらまで

  永遠永遠 不管何時 都想要傳達到有你的天空

• 会あいたくて いま会あいたくて

  想要見你 現在就想要見你

• 泣なき出だしそうなこの春はるの匂におい

  春天的味道好像在哭泣一般

• 何度なんどでも 何度なんどでも すり抜ぬけていく君きみの幻まぼろし

  無論多少次 無論多少次 悄悄擦過的你的幻影

• そうずっと もうずっと 呼よび続つづけている

  這樣一直 已經一直 不斷地呼喚著

• いつかは忘わすれてしまうから

  總有一天會忘記的

• うわごとのように 君きみの名前なまえを

  夢囈般的你的名字